トランスジェンダー女性が抱える悩みとは?身体と自認の性別が異なることへの葛藤
LGBTQ+の「T」が表しているのが、トランスジェンダーです。
トランスジェンダーとは、生まれた時に医学的に定められた性別と、自分が自認する性別が異なることを指しています。
トランスジェンダーの方の中には、自分の生き方にさまざまな葛藤を抱えている方もいるようです。
そこで今回は、LGBTQ+の中でもトランスジェンダー女性の方に着目して、抱えている悩みや葛藤について見ていきましょう。
トランスジェンダー女性とは?
トランスジェンダーとは、身体的な性と自分が感じている性別が異なる方のことを指します。
つまり、身体的な性は男性でありながら性自認は女性、または身体的な性は女性でありながら性自認は男性という方のことです。
トランスジェンダーの中には、すでに外科手術によって性別を変えていたり、戸籍を変更している方もいます。
まだ何かしらの行動に移していなくても、願望を持っている方もトランスジェンダーに該当します。
トランスジェンダー女性とは、性自認が女性の方のことを指す言葉となっています。
トランスジェンダー女性が抱える悩みや葛藤
トランスジェンダーのことについては、まだあまり理解されておらず、さまざまな悩みや葛藤を抱えている方が多くいるようです。
そこでここからは、トランスジェンダー女性の方に特化して、その人達が抱えることが多い悩みや葛藤について見ていきましょう。
同性愛者と混同されやすい
トランスジェンダーの中には、自分の性自認が変わるよりも先に、性的指向の違いに気付く方もいます。
つまり、トランスジェンダー女性の場合は、自分の性自認が女性と気付く前に、男性のことを好きになっていることを知るということです。
そのため、自分は同性愛者なのではないかと考えることがある方もいるようです。
また、LGBTQ+に対する理解があまり追い付いていない方の中にも、同性愛者だと勘違いしてしまう方もいるようです。
衣服を揃えるのが大変
トランスジェンダーの方の中には、自分が望む性別のようになるために、新しく衣服を新調することもあるでしょう。
しかし、中にはカミングアウトをしておらず、自分1人で揃えなければいけなかったり、その服を着て気軽に出かけることができないという方もいます。
そのため、新たに見た目を変えるのに苦労するという方はたくさんいるようです。
ホルモン注射の費用が高い
トランスジェンダーの方がよく行う身体治療の1つに、ホルモン注射があります。
トランスジェンダー女性の場合、女性ホルモンを打つことによって、より女性らしい見た目や声に変えることができると考えられています。
しかし、ホルモン注射は継続的に費用がかかりますし、診断書がなければ打てないという病院もあるようです。
そのため、性別を変えるのに苦労するという方もいます。
手術費用が高くかかる
トランスジェンダー女性が身体を女性のように変えるためには、一定の費用がかかります。
手術をするためには、手術費用はもちろんですが宿泊費や交通費もかかるので、大きな負担となるケースが多くあります。
その上、手術を希望しているトランスジェンダー女性の中には、何のために貯金をしているのかを周りにいうことができず、自由にお金を使っている周りの方を見てストレスを感じることもあるでしょう。
仲のよかった人と疎遠になった
トランスジェンダー女性の中には、それまで自分のことを男性だと思って仲良くしていた友達が、徐々に女性化していく中で離れていってしまったということもあるようです。
中には、ひどい誹謗中傷を受けてしまうということもあります。
もちろんそのような人とはいつか縁が切れるはずだと考えて、理解してくれる人と付き合っていくことが大切でしょう。
しかし、その時の心の傷が癒えないということもあります。
カミングアウトすることができない
身近な人に対しては、なかなかカミングアウトしづらいという方もいます。
トランスジェンダー女性の場合、親は男性として長い間子どもを育ててきています。
そのため、急に自分の性自認が女性であることを話しても、受け入れてもらえないのではないかと考える方もいるようです。
しかし、カミングアウトすることによって、自分のことを理解してくれる人が増えることによって、より自分らしく生きられるようになったという方もいるようです。
まとめ
いかがでしたか?
トランスジェンダー女性とは、身体的には男性ですが性自認が女性の方のことを指します。
トランスジェンダーはまだまだ理解が追い付いていないことが多く、生きづらさを感じる方もいるようです。
世の中がトランスジェンダーの方の葛藤や大変な部分を理解して、受け入れていくことによって、多様な人々が生きやすい時代を作っていくことができるはずです。