HSPの方と接する際には気を付けたい!感受性が豊かな人に絶対に言ってはいけない言葉とは?
近年、HSPという言葉を聞く機会が多くなりました。
HSPとはいわゆる繊細さんのことで、感受性が強くてさまざまな刺激に気づくことができる反面、生きづらさを感じやすいという特性をもった人だと言われています。
全人口の10~15%と案外多くいるため、実は私たちの身の回りにも繊細な性質を持っていて傷つきやすい方がいるということです。
HSPの特性があると、ない人に比べてちょっとしたことで傷ついてしまうことがあるので、HSPの方と接する時には自分の態度や発言にいつも以上に注意することが重要となります。
そこで今回は、HSPの人に言ってはいけない言葉について詳しく見ていきましょう。
HSPの4つの特性
HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略称です。
心理学者によるアーロン博士によって提唱された気質の1つであり、病気ではありません。
しかし、その特性ゆえに生きづらさを感じている方が多くいることで、近年注目を集めています。
アーロン博士はこの特性の頭文字をとって、「DOES(ダス)」と示しています。
ではここからは、HSPの4つの特性についてご紹介していきましょう。
考えが深い|Depth of Processing
HSPは、1つの物事を深く考える傾向があります。
思慮深くさまざまな観点から物事を見るため、リスクを回避した選択をすることができるのです。
ただ、場面によっては考えすぎているととられてしまうこともありますし、自分でも考えすぎて思ったように行動できず、つらい思いをすることもあるようです。
また、思考も複雑なので、周囲からなかなか理解してもらえないこともあります。
刺激に敏感で疲れやすい|Overstimulation
HSPの方は、さまざまな刺激に敏感です。
例えば、他の人があまり気にならないような街の雑音であっても、感覚が鋭敏なHSPには強い刺激となり、疲労感につながってしまうことがあります。
HSPではない人からすれば、「そんなこと?」と思うことで必要以上に刺激を受けすぎてしまうため、周囲との差を感じることもあるでしょう。
感情へ反応する力や共感力が高い|Emotional response and empathy
HSPは、あらゆる感情に対する反応が強いことで知られています。
そのため、嬉しいことがあったら人一倍感情表現をしますが、反対に悲しい出来事があると長い時間落ち込んでしまうこともあります。
その上、周囲の人の感情に共感する力も高いです。
自分の身に起こった出来事ではなくても、自分のことのように感じてしまう方は多くいます。
感覚が鋭い|Sensitivity to Subtleties
HSPが繊細なのは、他の人に比べてとても鋭敏な感覚を持っているからです。
例えば、情報を緻密に読み取ることができたり、周囲の人が考えていることを感じ取ることができると言われています。
このような特性から、周囲から見れば「気が利く」と思われていることが多いです。
HSPの人に言ってはいけない言葉
先ほど紹介したように、HSPの方は鋭敏な感覚を持っているため、とても繊細なところがあります。
そのため、自分が意図せず言った言葉で傷つけてしまう可能性があるのです。
コミュニケーションをとる際には、発言に注意する必要があります。
ここからは、HSPの人に言ってはいけない言葉について見ていきましょう。
相手の感覚を否定するような言葉
HSPは細かな刺激に対して、敏感に反応する特性があります。
もしかしたらHSPの人が反応している刺激は、あなたにとってはたいしたものではないといったこともあるでしょう。
そのような場合でも、「神経質」「難しく考えすぎ」などと相手の感じ方を否定するような発言は控えた方がよいです。
同じ物事であっても人によって感じ方は違いますし、その繊細な感覚によって気づいたことが重要となる場面もあります。
ネガティブにとらえて指摘するのではなく、よい部分に目を向けてみるといいでしょう。
相手の行動を急かす言葉
HSPの方は物事を深く考えて、決断を下す傾向があります。
周囲から見れば無関心に見えたり、優柔不断なように感じても、実は必要なステップを踏んでいる可能性があるということです。
相手のことを理解せずに「早くして」など急かすような行動をとると、逆効果になってしまう可能性があります。
急がなければいけない物事がある場合には、現在その人が何を思考しているのかに耳を傾けて、再度スケジュール管理やサポートを行うようにしましょう。
不用意に不安を与える言葉
HSPの方はさまざまな感情に対して、敏感に反応してしまいます。
特にネガティブなことは感情を強く揺さぶるので、自分のパフォーマンスを下げることに直結することが考えられます。
そのため、不用意に相手を不安にさせるような言葉は、適切なコミュニケーションとは呼べないでしょう。
例えば、会話を始める前に「伝えたいことがある」と言うと、相手はネガティブなニュースを想像しやすくなってしまいます。
もっとナチュラルに会話を始めることによって、相手も心を開きやすい状況を作ることができるでしょう。
治療を促す
HSPという言葉が出てきたのは最近なので、どのようなことを示しているのか正しく理解していない方もいます。
そのような方の中には、HSPを病気として認識しており、治療するように本人に伝えることもあるようです。
しかし、HSPは気質の1つであり病気ではありません。
勝手に病気と決めつけるのではなく、まずはその人の言葉に耳を傾けることが重要です。
批判的な冗談を言う
友達関係でのコミュニケーションでは、「バカ」「変わっている」などの批判的な言葉を冗談で言うこともあるでしょう。
友達同士であれば冗談だと分かるし気にしないと思っているかもしれませんが、HSPの方はその言葉を真に受けてしまうことがあります。
冗談だからといって相手が傷つく言葉を発してしまうと、良好な関係を築くことが難しくなるので、相手を選ぶようにした方がよいでしょう。
必要以上に特別扱いはしない
HSPだからといって、過度に特別扱いをしてしまうと、相手からすれば傷つくことになるかもしれません。
また、仕事等においてはHSPということを重視しすぎてその人の能力を過小評価してしまうこともあるようです。
個人の得意・不得意を理解して、相手に合わせた対応をすることは重要ですが、他の人と同じように公平な態度で接するようにしましょう。
まとめ
HSPの方はさまざまな刺激に気づくことができる繊細な感覚を持っているため、通常の生活の中でも必要以上に疲労してしまうことがあります。
他の人が何も気にしないような言葉でも、HSPの人の心を深く傷つけてしまうことがあるため、自分の態度は相手から見たらどのように見えるのか、想像して発言をした方がよいでしょう。
HSPは近年よく聞かれるようになった言葉ですが、実は10~20人に1人はHSPの気質を持っているとされています。
個人の繊細な感覚にも理解を示し、お互いに過ごしやすい関係を築いていけるように努力してみましょう。
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