「大学職員」になるのはやめとけと言われるのはどうして?否定的な意見と魅力的な部分を双方解説します
卒業後の進路として、自分が進学した大学の職員になりたいと考える方もいるでしょう。
大学職員は高収入な上に安定している職業です。
その上、大学に行った人であれば普段から職員の方にサポートしてもらう機会も多く、就職後のイメージがしやすいので、安心だと考える方もいるようです。
しかし、インターネットで検索をしてみると、「大学職員はやめとけ」という意見が多く見られます。
では、どうして大学職員になることはネガティブな意見の方が多く見られるのでしょうか?
そこで今回は、大学職員はやめとけと言われる理由と、大学職員になるメリットをどちらも解説していきましょう。
大学職員はやめとけと言われる理由
大学職員は人気がある職業かと思いきや、実際には「やめとけ」という方もいるようです。
収入が高くて安定しているのにも関わらず、ネガティブな意見が多い理由について見て行きましょう。
自分でやりたい業務を選べない
大学は組織が大きく、職員の方はさまざまな面から学生をサポートする必要があります。
その中でどの部署に配属されるかは、分かりません。
自分が大学職員になったとしても、希望する部署に配属されるとは限らないので、実際に入社してから仕事に対するモチベーションを保つことができないという方もいるようです。
年功序列な体質が残っている
近年、企業の中では年齢や在籍年数よりも実力を高く評価するという風潮が広まっています。
しかし、大学内はまだ勤続年数によって給料が上がっていく年功序列の体質が残っているところが多いです。
そのため、入社したばかりの時は先輩になかなか意見が言えずに、ストレスを抱えることも増えるかもしれません。
人間関係での悩みが多くある
大学は、他の企業と比較すると閉鎖された空間です。
その上、研究を真剣に行う教授達は自分の考えをしっかりと持っているので、職員とぶつかることも少なくありません。
年功序列の関係の中で、教授と上司がぶつかるという事態も多々発生し、その際に間を取り持たなければいけない状況になることも予想できます。
常にさまざまな調整をすることが求められて、人間関係のストレスからメンタルに支障をきたしてしまう方もいるようです。
新しいことに取り組みづらい
大学は学生を育成する教育機関でありながら、1つの事業体となっています。
そのため、まずは学生を集めて経営を安定させることが最重要課題となります。
この状況で新しいことにチャレンジするのは大きなリスクを伴うため、安牌な選択をすることが多くなります。
大学職員になると、なかなか自分がやりたいと思ったことには取り組むことができず、ただ決められた業務を淡々と行う日々が続き、刺激を求めて辞めるという方もいるようです。
新たなことに挑戦したい性格の方は、あまり向いていないかもしれません。
学生の数が減ってきている
近年、少子化によって子どもの数が大幅に減ってきています。
つまり、これから大学に進む学生の数も少なくなるということです。
大学の経営を維持するための資金源は、学生が支払う学費です。
学生が減ってこの収入がなくなってしまうと、大学という組織自体の運営が難しくなってしまいます。
昔のように、大学職員になれば安定した収入をもらえて安泰というわけにはいかない上に、将来的なキャリアチェンジも難しいことから、最近は敬遠されるようになってきたようです。
大学職員になるメリット
大学職員になるのはやめとけという意見がある一方、大学職員に対して肯定的な見方も多数あります。
そこでここからは、大学職員になるメリットについて見て行きましょう。
勤続年数が長くなると収入が上がる
大学職員は年功序列になっていることが多いため、入社したばかりの頃は物足りなさを感じるかもしれません。
しかし、勤続年数が長くなればなるほど年収が上がっていき、安定した収益を獲得できるようになります。
福利厚生の充実度が高い
大学職員は収入が高いだけではなく、福利厚生が充実している点も魅力です。
各種手当等はもちろん、ボーナスの割合が多い点が人気のようです。
もちろん退職金も充実していることが多く、将来的にも安心です。
定時帰宅ができることが多い
多くの大学は、17時か18時が定時となっています。
繁忙期には残業が発生することもありますが、基本的には定時で帰れます。
その上、残業になった時にもきちんと支払われる傾向がある点も魅力と言えるでしょう。
仕事とプライベートのメリハリをつけて、どちらも充実させることができます。
競争が発生することが少ない
大学は他の民間企業ほど日常から、どこかと競ることはありません。
そのため、無理に数字を達成するために追われることもありませんし、先輩や後輩同士で競い合うことも比較的少ないです。
決められた業務をきちんとこなしていけばいいので、必要以上に殺伐とした空気で仕事をする必要がないのは、楽だと感じる方もいるでしょう。
大学職員に向いていない人の特徴
大学職員になることには、メリットもデメリットも両方存在します。
そのため、大学職員になって後悔しないかどうかは、その人の能力や性格によって変わるということです。
ここからは、大学職員に向いていない人の特徴についてご紹介していきます。
自分に該当する部分があるかどうか、確認しながら見てみてくださいね。
コミュニケーションが少ない仕事を希望している人
大学は大きな組織なので、さまざまな人とコミュニケーションをとって協力しながら業務を進めていく必要があります。
そのため、老若男女問わず円滑に会話をすることが重要となります。
必要最低限のコミュニケーションのみで簡潔する業務を希望している方の場合、日常でストレスを抱えてしまう可能性が高いでしょう。
仕事で評価をされたい人
大学では、職員1人ひとりの実績はあまり重要ではありません。
結果的に組織として理想とする動きができているかをメインに評価を行います。
そのため、個人で高い評価を得たいと考えている方の場合、自分の頑張りが認められることは民間企業ほどはなく、モチベーションが下がってしまう可能性が高いです。
仕事でスキルを身に着けたい人
大学内での業務の大半は、単純な事務作業となっています。
そのため、業務を通して専門的なスキルを身に着けられる機会はあまりありません。
単純作業が苦痛にならない方であれば問題ありませんが、刺激が少ないと感じる可能性もあります。
また、大学職員からの転職は難しいこともあるそうなので、注意が必要です。
柔軟な働き方を希望する人
大学の業務は、民間企業に比べるとまだ昔ながらの方法を使用していることが多いです。
そのため、オンラインで行えることが少なく、大学の専用の設備を使わなければいけないケースもあるため、在宅勤務やリモートワークなどの柔軟な働き方をすることは難しいでしょう。
まとめ
大学職員はやめとけと言われるのは、さまざまな理由があります。
その中でも最も重要な課題と言われているのが、現在少子化によって子どもの人数が少なくなってきていることです。
恵まれた待遇がいつまで続くか分からないので、万が一転職しなければいけなくなった時にさまざまな業務に対応できるように、普段から自分でスキルを身に着けておくことが重要となるでしょう。