トランスジェンダーとは?特徴と性同一性障害との違いを解説!
近年、LGBTという言葉がよく聞かれるようになりました。
その中の1つの性自認が、「トランスジェンダー」です。
しかし、まだまだLGBTに対する理解は進んでおらず、間違った理解の仕方をしてしまっている方も多くいます。
そこで今回は、トランスジェンダーについて詳しく見ていきましょう。
性同一性障害との違いについてもご説明します。
トランスジェンダーとは?
トランスジェンダーとは、生まれた時に割り当てられている性と心の性が一致していない方のことを指します。
そのため、生まれた時の性は男性でありながら自分のことを女性として認識している方はトランスジェンダー女性、反対に生まれた時の性は女性でありながら自分のことを男性として認識している方はトランスジェンダー男性と示されます。
トランスジェンダーについて正しく理解するためには、「身体の性」「性自認」「性的指向」の3つの面からチェックすることが重要となります。
この3つが不一致、もしくは違和感を感じているという方をトランスジェンダーと呼んでいます。
ではここからは、上記の3つの性について詳しく説明していきましょう。
身体の性
身体の性とは、染色体から判断することができる性別のことをさします。
基本的には、生まれた時に学術的に定められた「男性」「女性」という性別が身体の性ということになります。
性自認
性自認とは、自分のことをどのように認識しているのかということを指します。
トランスジェンダーを解説する時に「こころの性」という言葉が使われることがありますが、その場合には性自認のことを言います。
例えば、自分のことを男性と思っているのであれば。身体の性に関係なく性自認は男性ということになります。
ただ、男性・女性という2つの性にこだわらないという方や流動性があるという判断をしている方もいます。
そのため、一概にどちらかを選択することができるわけではないという点を理解しておく必要があるでしょう。
性的指向
性的指向とは、どのような方が恋愛対象になるのかという点になります。
異性を好きになる方以外にも、同性が恋愛対象となる方、中性的な方を好む方など、さまざまな種類の方がいるようです。
性的指向は複雑なので、簡単に定義することができないということも理解しておいた方がよいでしょう。
トランスジェンダーの種類
トランスジェンダーと一言で言っても、細かく分けるとさまざまな種類があります。
そこでここからは、トランスジェンダーの種類について見ていきましょう。
トランスセクシュアル
トランスセクシュアルとは、自分自身の身体的な性と認識している性に大きな違和感を感じており、外科的な手術を望んでいたり、実際に性別を適合させる手術を受けた状態の方を意味しています。
トランスセクシュアルの方の中には、手術を望んでいるけれども、まだ迷っているという方もいるようです。
トランスヴェスタイト
トランスヴェスタイトとは、身体的な性別とは異なる服装を選ぶ方のことを指します。
そのため、クロスドレッサーという名前で呼ばれることもあるようです。
この時の性別は医学的に定められた身体的な性のことで、性自認は関係ありません。
トランスジェンダーと性同一性障害の違い
トランスジェンダーというと、性同一性障害と同じだと判断している方も多くいるようです。
しかし、実はトランスジェンダーと性同一性障害には大きな違いがあります。
そのため、違いを理解しておくことが重要です。
そこでここからは、トランスジェンダーと性同一性障害の違いについて見ていきましょう。
性同一性障害は医学用語
性同一性障害とは、元々医学用語です。
性同一性障害とは国際疾患分類の中でも「精神及び行動の障害」と言われており、精神科で診断される病気と考えられていました。
そのため、病気という認識が強く残っていました。
しかし、2022年1月には、性の健康に関する状態という分類の中で性別不合という名前になり、精神障害の分類から除外されました。
トランスジェンダーは病気ではない
トランスジェンダーの方は、身体の性と自分が自認している性が異なります。
しかし、トランスジェンダーは病気ではありません。
現在、LGBTQ⁺とさまざまな在り方が認められるようになっていますが、その根底には自分で自分の性を選択するという意識があります。
そのことをきちんと理解しておくことが重要でしょう。
まとめ
いかがでしたか?
トランスジェンダーとは、自分が生まれてきた時に医学的に決められた性別と、自分が自認している性別が異なる方のことを指します。
そのため、外科的な手術を受けて性別を変更する方もいるようです。
性を自分で選べるという認識をしっかりと持って、多様な生き方を知ることが、LGBTQ+の方を受け入れていくために必要なことだと言えるでしょう。